加工能力と精度向上
ヤマザキマザックは複合加工機のフラッグシップモデル「INTEGREX(インテグレックス)」から、加工能力と精度を強化した「インテグレックス i NEO」シリーズの販売を始めた。2万回転仕様(オプション)のミル主軸は構造の最適化で剛性を高めており、鉄系材料でも切込み量を上げられるため生産性が高い。主軸の冷却機能も強化し熱変位の影響も低減した。同シリーズ全体で月60台の販売を目指す。
開発にあたり主軸を強化した。全仕様でミル主軸の全長を短くしており、加工領域が従前より拡大。丸みを帯びたデザインの採用で切粉が付着しづらくなり自動化時のトラブルを防ぐ。旋削・ミル主軸の冷却機能を強化し、ボールねじの温度情報をもとにボールねじの全長変化を補正する機能も搭載。コールドスタートやインターバルを挟む連続加工時にも寸法変化が小さくなり、加工精度の安定化を図っている。
機械前面から複数の工具を一気に交換できるフロントマガジンも採用した。多品種少量生産で頻繁に工具の交換が必要な場合に有用。マガジン下部に開閉式の仮置台や、ボタン操作で工具を簡単に着け外しできる脱着装置を設けて段取りもしやすくしている。インテグレックス i-100 NEOから同i-450 NEOまで、ワークサイズに応じた複数の機種を展開する。
(日本物流新聞2025年10月25日号掲載)