中部どてらい市に1.1万人超
- 投稿日時
- 2025/07/03 09:00
- 更新日時
- 2025/07/03 09:00

目標上回り売上119億円
中部地区最大級の展示商談会「中部どてらい市」(販売店94社が主催、出品メーカー297社)が、6月5日から7日にかけてポートメッセなごやで開かれた。3日間で1万1160人が来場、目標の115億円を3.5%上回る119億453万円の売上を記録した。
開会式では主催店を代表して東陽の羽賀威一郎社長が「今年はどてらい市半世紀の節目。特別企画が多数用意されており、中部どてらい市では2008年以来となる決起大会を催すなど本当の意味でのフルラインナップの完全復活に胸が躍る。一方で、推進されてきた電動化が全世界で減速し、日本の強みであるハイブリッド車などICEが伸びる可能性が示されたが、トランプ関税など環境は不透明。どてらい市を通じた品質の高い商品づくり、生産効率向上が、日本のモノづくりのステータスを高めていく」と挨拶。
出品メーカーを代表して北川鉄工所の岡野帝男社長は「多い時には年間70カ所で開かれるなど業界から注目されてきたどてらい市。メーカーの使命は顧客ニーズに応えた商品を作ること。日本は誰も成しえなかった技術革新で必要とされているものを作ってきた。この3日間でさらに歩みを進めていかなければならない。目標を大きく上回る大きな志を持ち、達成に向け気合を入れる」と鼓舞した。
事務局本部を代表して山善の岸田貢司社長は「1976年に生まれた中部どてらい市はスズカランドで始まり、近隣からクレームが来るくらい盛況だったと聞いている。ECが発達した今の時代でも大切なのは『営業の現場』。商売人の心で、メーカー様の高い技術力を注いだ商品と想いを届けきる。商品のスペックや価格、それ以上に今後伸びていく商品を肌で感じられる機会がどてらい市だ」と呼びかけた。
■生産性向上や負担軽減に注目集まる
中村留精密工業は複合加工機のエントリーモデルとして発注が増えている「AS-200」を出品。横幅1.67m、奥行1.67mとコンパクトでありながら高い切削能力を備える。サンドビックの新製品とコラボし加工実演を行った。幅6mmの溝入れチップによる外径溝入れの重切削やミーリング加工で注目を集めた。6月に発売したばかりの「RIDE DANDY」を会場で走らせた花岡車輌。同社の台車に取り付け、両足の体重移動で搬送する。後ろ向きにも進み、会場に置いた三角コーンの周りを旋回するなど小回りが利く。「最大積載200キロで、速さは時速8キロ・6キロ・4キロが選べる。広い倉庫や工場をターゲットにしており、安全性にも配慮した」(担当者)。リンナイは梅雨や台風シーズンに活躍するガス衣類乾燥機「乾太くん」をメインに、各建材メーカーによる乾太くん専用置棚と共に展示。今春に戸建てや集合住宅のベランダに対応するデラックスタイプの軒下設置用モデルをラインナップしており、設置場所をより柔軟に選べる。
(日本物流新聞2025年6月25日号掲載)