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ベッセル、造船向けベベラーで攻勢

投稿日時
2026/06/23 09:00
更新日時
2026/06/23 09:00

(株)ベッセル

【写真左】エアーベベラー「No.SP-1251NBV」
【写真右】ベベラー用カッターNo.250NBV-R3.5

「1チップ12回使用」でコスト削減

ベッセルは、旧エス・ピー・エアーが得意とした、造船向けベベラーの提案を再強化している。背景にあるのは、経済安全保障の観点から「造船」を国家戦略の重要分野と位置づけ、再構築を目指す官民の盛り上がりだ。同社では、1つのチップで12回使用でき、塗装性能基準(PSPC)を確実にクリアできる安心感を備えた「SP-1251NBV」を前面に押し出し、市場の開拓を進める。

造船の塗装工程において、鋼材のエッジをなだらかに削る面取り作業は極めて重要だ。鋭利な角のままだと、塗料の表面張力によって角部の膜厚が薄くなり、過酷な海上環境下で塗装の剥離や塗膜下への腐食の進行(裏回り)を引き起こす原因になる。同製品は、こうした課題を確実かつ低コストで解決する。

片側で6面使える超硬チップを表裏とも使用でき(計12回)使用できる仕様としたほか、独自の3枚刃構造を採用したことで、切削効率の向上と刃の摩耗低減を同時に実現。ある導入現場の試算では、年間のコスト削減効果が確認され、使用条件によっては、年間で百万円規模のコスト削減につながった例もある。

さらに、一般的な「R3」に対して、より余裕を持たせた「R35」の面取りを可能にすることで、乾燥時のエッジ部の塗装剥離リスクを最小化する。

同社担当者は「これま引き継いだ専門性の高いベベラーについて、供給の継続と技術の継承を第一に『守り』を固めてきた。しかし、日本全体で造船業を盛り上げる機運が高まる今、攻めの姿勢で積極的に貢献していきたい」と語る。また、「造船業界への新規参入を目指すディーラーにとっても、コストダウンと品質向上を提案できる武器になれば」とする。このほか、長時間の連続作業でも回転が安定し、最大C10までの高い面取り能力をもつ高周波ベベラーもラインナップ。また手軽なバリ取りや糸面取りに対応するミニベベラー(二次元コード先・動画)の引き合いも活発化しており、多様なニーズに対応する。



(日本物流新聞2026610日号掲載)