1. トップページ
  2. ニュース
  3. リンナイ、再エネのデマンドレスポンスの実証実験

リンナイ、再エネのデマンドレスポンスの実証実験

投稿日時
2025/03/03 09:00
更新日時
2025/03/04 17:52

ハイブリッド給湯器を活用

リンナイはこのほど、ハイブリッド給湯・暖房システム(以下、ハイブリッド給湯器)「ECO ONE(エコワン)」を使用したデマンドレスポンスに関する実証実験を、法人向けのエネルギー関連サービスや電力卸取引などを行うエナリスとともに開始した。

近年、再生可能エネルギーの主力電源化に向け、再エネの不安定な出力を補う調整手段としてデマンドレスポンス(DR、需要応答)に注目が集まっている。今後、家庭が所有する低圧リソース(蓄電池やヒートポンプ給湯器、電気自動車など)の通信ネットワークを使用してDRに対応させるDRreadyへの取り組みが拡大していくと見られている。

ハイブリッド給湯器は、電気ヒートポンプとガス給湯器を適宜切替え可能な家庭用給湯・暖房システム。このため、電力が余剰する時間帯に積極的にお湯を沸かして電力消費量を増やす「上げDR」、冬季など需給がひっ迫する時間帯に湧き上げを停止し電力消費量を下げる「下げDR」の両DRをユーザーの利便性を損なうことなく行える。

一方で、省エネに特化した機器であるため、多数のリソースを集めつつ全体の制御精度を維持することが、本リソース活用の課題となっていた。今回MECMulti-access Edge Computing)技術を用いて、他の機器との組み合わせも含めたリソースの群管理・群制御を行うことにより、本課題を解消できるかを検証する。

同社は2030年にハイブリッド給湯器年間販売30万台を計画しており、本実証によってハイブリッド給湯器を需給調整市場の調整力・容量市場の供給力へ活用するための仕組みや条件などについて検討を進めるとともに、「再エネ主力電源化、脱炭素社会の実現に貢献」したい考えだ。

(日本物流新聞2025225日号掲載)