半導体産業高度化目指すマレーシア
- 投稿日時
- 2025/03/12 11:04
- 更新日時
- 2025/03/12 11:06

海外投資を積極的誘致
マレーシアは、昨年5月に公表した「国家半導体戦略」を通じてグローバル企業の誘致や企業創出、人材育成などに注力している。250億リンギット(約8300億円)を投じ、半導体産業の高度化を促す。米中対立や半導体サプライチェーンの混乱が後押しし、欧米企業を中心に投資計画が発表されている。先月末、同国投資貿易産業省(MITI)マレーシア万博事務局シニアディレクターのEllyza Mastura Ahmad Hanipiah氏が来日、日系企業からの投資に対する期待やインセンティブについて取材した(19面で万博・マレーシア館について紹介)。
「日本は1960年代からマレーシアの有力な貿易相手国」とし、「投資のほとんどはE&E(半導体含む)と機械分野。昨今はEV、医療機器、グリーン・テクノロジー、R&D、化学、AIとデジタル化、ハラール製品 、医療観光の分野において日本企業から投資と関心が多く集まっている」と語った。
研究開発含め、電気・電子や半導体産業に意欲的な日本企業にとって「マレーシアでの事業拡大は大きなメリットとなる」とアピール。
具体的な投資促進策やインセンティブについては「奨励する活動や分野に応じて、外国人投資家に税免除、原材料や機械の輸入に対する輸入関税免除など、様々なインセンティブを提供する。特に奨励地域や新たな成長地域に事業を移転する新規投資家に特別なインセンティブも用意する」と示した。
詳細は、マレーシア投資開発庁(MIDA)大阪/東京事務所、または大阪万博のマレーシア館を訪れていただければと付け加えた。
(日本物流新聞2025年3月10日号掲載)