幅広グリップで作業負担低減
「これ、振ってみてください。違いがわかりますから」
TONEの営業企画部 間島俊弥主任が差し出したのは、2本のモンキレンチ。一方は従来品、もう一方は今年発売した「ハイパーウォームモンキレンチ」だ。
言われるままに振り比べてみると、違いは一目瞭然。従来品は振るとカチャカチャと音が鳴るのに対し、ハイパーウォームモンキレンチは無音に近い。「それだけ精度よくガタつきを抑えているんですよ」。間島主任の言葉に、思わず頷いた。
秘密はウォームギアにある。操作性に優れた大型ウォームを採用し、ピッチの短いねじ山が最大6個噛み合うことでラックを確実に保持。2分割されたウォームが下アゴのラックをはさみ、隙間をなくすことでガタつきを「必要最低限に抑える」構造とした。
デザインにも意味をもたせた。ラウンド形状のグリップは、力を入れる位置を幅広にすることで「長時間の使用でも手が痛くなりにくい」設計に。肉抜き加工で軽量化を図るなど、作業負担の軽減に努めている。
最大口開きは36.5ミリ(MWR?250)と、46.5ミリ(MWR?300)の2タイプを用意。「従来品よりワンサイズ上まで口が開く反面、完全に閉じることもでき、薄板の曲げ加工も可能。一般家庭も含めどのユーザーにもお使いいただける製品に仕上がっている」という。
(2019年11月10日号掲載)