芝浦機械自社展、微細加工機やギガキャスト機など
- 投稿日時
- 2025/06/27 09:08
- 更新日時
- 2025/06/27 09:10

最新機種を披露
芝浦機械は6月4日~6月6日、同社沼津工場と御殿場工場において自社展「芝浦機械グループソリューションフェア2025」を開催した。今回展のコンセプトは「エネルギー・モビリティ変革期における芝浦機械のソリューション」。つくる(創エネ)、ためる(蓄エネ)、おさえる(省エネ)の3つをキーワードに、顧客の課題解決に向けた数々の提案がなされた。
会場は9ホールに分かれ、精密加工機、大型マシニングセンタ、射出成形機、押出成形機、ダイカストマシンなどが展示された。超精密マシニングセンタ「UVMシリーズ」は新機種の「UVM-450D(5AH)」を初披露。主軸は新開発の自社製HSK方式エアスピンドルを標準搭載し、従来の回転精度をそのままに汎用性を高めた。自社製の2軸ロータリーテーブルはダイレクトドライブ方式の自社製2軸ステージで構成され、テーブル直径200mm、積載可能15キロまでのワーク搭載が可能。ベースマシンであるUVM-450(D)450Dのリニアモータ駆動と併せて、高い位置決め精度を実現している。
昨年のJIMTOFでも披露された業界最大クラスの積載質量とストロークを誇るテーブル形横中ぐりフライス盤「BTH-150・R35」は、大型化が進む発電関係のギアボックス部品や巨大インフラ用大型バルブなどの大型部品にも対応可能な X軸4㍍、Y軸3.5mのストロークを確保。エネルギー業界向けの重厚長大ワークの高効率加工を提案した。
注目のギガキャスト機「DC12000GS」はVRによる展示が行われた。同社ではギガキャスト機開発に当たり、データ上のバーチャル開発機とパススルーモードにより取得した実空間の隣接設備や作業者の動きなどをVR上で合成。操作性の確認や運搬方法の検討などを行っている。
このほか、高生産・環境負荷低減型ダイカストマシンや射出成形機による製造工程における脱炭素化を提案する「熱回収システム」、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)中間基材連続成形システム(ダブルベルトマシン)など、省エネルギーに貢献する提案も数多く見られた。
(日本物流新聞2025年6月25日号掲載)