1. トップページ
  2. ニュース
  3. スパイスキューブ「農業×酒造」酒造りで出るCO2をハーブ栽培で活用

スパイスキューブ「農業×酒造」酒造りで出るCO2をハーブ栽培で活用

投稿日時
2025/05/12 09:00
更新日時
2025/05/12 09:00
「農業が持つ可能性を世の中に発信できるサービスをつくり続けていきたい」(スパイスキューブ須貝代表・前列右)という。

スパイスキューブ(大阪市浪速区)と白鶴酒造(兵庫県神戸市)は兵庫県が主催する「ひょうごオープンイノベーションマッチング2024」をきっかけに共同プロジェクトを開始した。

本プロジェクトは白鶴酒造館内のマイクロブルワリー「HAKUTSURU SAKE CRAFT(ハクツルサケクラフト)」から発生するCO2を、DAC技術を活用して大気中から直接回収し、そのCO2を活用してスパイスキューブが開発する室内農業装置「AGROT(アグロット)」でハーブ類を栽培する。収穫後はクラフトジンなどの原料として利用する計画だ。

日本酒の製造工程では、米に含まれるでんぷんを微生物が糖化・発酵しアルコールを生産する。糖からアルコールへの変換過程で副産物としてCO2が生成される。

白鶴の酒造工場では年間2000~3000㌧のCO2が生成されており、その活用法が課題とされていた。

白鶴酒造の担当者は「この取組みを通じて循環型ものづくりを実現し、酒造りをさらにサステナブルなものに進化させたい」と語った。スパイスキューブの須貝翼代表は「多くの方々に本プロジェクトを知っていいただき、酒造りにおけるサスティナビリティの可能性を広げるとともに、CO2を有効活用する新たな都市型農業のモデルケースとして世界展開と循環型社会を目指す」と意気込む。

(日本物流新聞2025425日号掲載)