菱高精機、ドリルホーニングを完全自動化
- 投稿日時
- 2024/12/09 18:00
- 更新日時
- 2024/12/09 18:00
超硬ドリルの面取りを人→機械に
菱高精機は11月10日まで東京ビッグサイトで行われたJIMTOF2024でCNC自動ドリルホーニング処理専用機を出展した。
超硬ドリルは欠けや折れが生じやすいため、刃先を研磨した後にわざと刃を潰すホーニング処理を行うことが多い。しかし、これまで再研磨時の処理は人手で行うケースがほとんどで、品質のバラつきや技能習得の難しさが課題となっていた。
本製品はホーニング加工の完全自動化を目指した製品。搭載された2基の5Kカメラによる独自の画像認識技術で、加工対象のドリルと加工を行う砥石それぞれの形状・位置関係を多方向かつ非接触で正確に捉える。撮影した3Dデータを元に全自動でホーニング加工を行い、完了後に再度カメラでホーニング幅の検査も可能。
これまでにも自動化を目指した装置はあったが、検査と加工で工具を持ち替える必要があるなど精度追求に難があった。本製品は照明を砥石と刃先の周りを旋回させることで、砥石とドリルを同時に撮像でき、「測定と加工を同じ場所で行え、これまで以上に精度を出しやすくなる」(同社担当者)という。
今回展で初めて披露したが、「現に困っている企業も多く非常に大きな引き合いを得ている」とし、25年の販売を目指す。
(2024年11月25日号掲載)