日新ダイヤモンド、スーパーヘール加工工具供給へ
- 投稿日時
- 2021/10/13 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:18
牧野フライス製作所と連携
日新ダイヤモンドは、牧野フライス製作所が開発した次世代加工ソリューション「SMART TOOL」のスーパーヘール加工で使用する専用バイトの供給事業を本格化する。両社は2020年から技術開発を重ね、今年2月に業務提携契約書を正式に交わし、ヘールバイトの製造販売をSMART TOOLブランドで日新ダイヤモンドが行うことになった。
真空装置などのシール面加工向けに提案する。スーパーヘール加工を用いることで、コーナー部でも送り速度毎分6?bのまま、減速せずに加工ができ、面粗度も高いレベル(Ra0.8ミクロン)をキープできるからだ。シールの磨きレスだけでなく、総加工時間が最大80%短縮できた事例もあるという。
これまではエンドミルなどの回転工具で切削加工した後、切削痕を職人が手磨きで直線方向のスジにし、気体の流出入を抑えることで、高真空・超高真空を作り出していた。
日新ダイヤモンドによれば、「職人による手磨きは、加工時間と技術の熟練度が必要なため、真空装置の受注拡大に対して出荷数で対応できないネック工程だった」という。今後もSMART TOOL事業の研究開発を支援し、被削材別に、超硬・コーテッド超硬、PCD・CBN・単結晶ダイヤなどのソリューションを提案することで、2022年度に5千万円の販売達成を目指す。
(2021年10月10日号掲載)