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ニューダイ、今年の工作機械受注額を1.7兆円と予測

投稿日時
2025/01/29 09:00
更新日時
2025/01/30 15:52

業界展望や意見交換、賀詞交歓会で

工作機械・FA関連の技術と市場情報を伝える専門誌を発行のニュースダイジェスト社(樋口八郎社長)は、110日、名古屋市内で「2025FA業界 新年賀詞交歓会」を開催。メーカー、商社、関連団体のトップマネージメントら719人が参加した。

最初に同社の八角秀編集長が登壇し業界展望を発表。同社の予想として、今年(暦年)の工作機械受注総額を17000億円(前年推定比約15%増)と伝えた。全般的に方向感が見えにくいとしながらも、トランプ次期米国大統領の経済政策や円安傾向の継続をプラスに捉え、国内主要産業における設備投資の先延ばしが年後半になって動き出すと見た。

この見方から、前日公表された日本工作機械工業会(日工会)の同予測値16000億円を上回る試算となった。過去から同社の予測は厳しい傾向にあり、日工会予測を下回ることが常だったが、今回は比較的強気の見通しとなった。

次いで日工会の稲葉善治会長も登壇し同受注見通しを発表。「(昨日発表した)25年受注総額16000億円の予測は、調査委員会の試算に私の主観を若干上乗せ(数百億円ほど)して発表したもの」と明かした。また、多くの産業人が固唾を飲んで見守るトランプの通商政策について「あらゆる想定をして予測した。想定済みです」と力強い発言もあった。

その後、新春トップインタビューと題し「どうなる今後のFA業界」をテーマに、稲葉会長とDMG森精機の森雅彦社長に公開質問を実施。

このなかでは業界再編、M&A、販売流通の変化などについて際どい質問と回答も飛び出した。工作機械の話題にとどまらず、日本の製造業を復権させるには、それをやれる環境が必要などとテーマが広がり、「特区を設けることも考えてほしい」や、「(物流問題に対し)トラック23台の連結運転も認めるべき」などの発言が出た。また世界と日本の働く人の姿勢や意識の違いを課題として上げる意見や、日本は3D化で想像以上に遅れているといった厳しい指摘も聞かれた。

なお森社長は40回目となる「NDマーケティング大賞」に選ばれ、会場で贈呈式も行った。森社長はMX(マシニングトランスフォーメーション)と呼ぶ最新マシン、ソフト、各種アプリケーションを活用した自社の高付加価値戦略についてその狙いと過去からの経緯、自身の強い意思を伝えた。

その後第2部に移り、親しく懇親した。

(日本物流新聞2025年125日号掲載)