東海バネ工業、ばねで日本の技術を支える
- 投稿日時
- 2024/11/25 18:00
- 更新日時
- 2024/11/25 18:00
JIMTOF初出展
東京スカイツリーのてっぺんにある制振ばねや衛星を打ち上げるHⅡ-Bロケットのエンジン付近の冷間コイルばね―。これらを製造する東海バネ工業(大阪市西区、1934年創業)がJIMTOF2024に初出展した。
それにしてもどうしてこれら重要な部分に同社のばねが採用に至ったのだろうか。
「当社は大量生産をしません。特殊ばねを少量でオーダーメイドでつくる姿勢がマッチしたのでしょうか」
取締役の渡辺秀治氏は謙虚にそう話す。「創業から約90年。コスト勝負になる量産をしなかったことで生き残れているようです」。よく目にするコイルばね(最大で材料径90㍉、外径600㍉に対応)のほか板ばね、角ばね、ゼンマイばね……と大小さまざまな製品をつくる。今回アピールしたのはマシニングセンタ(MC)の主軸の伸縮に使われるサラバネ「i-MC Compact」。薄くて平たいドーナツのような形状で、50~100枚重ねた状態で納品する。
「JIMTOFには以前から出展してみたいと思っていました。小径タイプのサラバネ(外径18㍉)を発売したのを機にお客様との接点の場にしたいと決意しました」
同社のサラバネはすでに50~60社の工作機械メーカーに採用されているが、「MC向けに限らず今後は海外のお客様とも商売していきたい」とグローバル化を狙う。
MC主軸用サラバネ
(2024年11月25日号掲載)