エクセディがロボットアプリストア
- 投稿日時
- 2025/03/27 14:29
- 更新日時
- 2025/03/28 17:03

ロボット機能、後から拡張
エクセディが2025年内にもロボット向けのアプリケーションストアを開設する。24年に自律移動型スマートロボット「Neibo」を上市しており、ソフト開発企業などを呼び込むことで、スマートフォンのように外部アプリによるロボット導入後の機能拡張を目指す。アプリはオープンAPI連携でクラウド基盤に接続され、他社製のロボットもクラウドを介して接続が可能な仕組み。同社は他のロボットメーカーにも参画を呼び掛ける。
物流現場や飲食店で移動ロボットが活用されているが、多くは搬送や配膳など単一のタスクに特化し、その他の現場では費用対効果が出しにくい。導入後に運用や機能を変える際には改造費用が発生し、柔軟な運用が難しい場合もあった。
Neiboは2024年に発売されたスマートロボットシステム。600㌔のけん引が可能な物流・製造向けの「パワフルロボット」と、より多機能でサイネージを搭載した「マルチロボット」を展開する。基本操作は標準アプリでノーコードで行い、アプリとロボットはエクセディのクラウド基盤を経由して接続する。API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を開放しており、標準外のアプリや外部システムとも接続できる。
この仕組みを活かして同社は25年内にもロボット向けのアプリケーションストアを開設する。アプリを開発できる企業や自社以外のロボットメーカーを呼び込み、クラウド基盤を核にしたエコシステムを構築したい考え。標準アプリや同社が製作するアプリでも多機能化は可能だが、ソフト開発企業が作成した標準外のアプリを連携させることで、搬送ロボットが受付や防犯などの機能を後付けで担うなどより柔軟な運用が可能になる。スマートフォンのように必要に応じて機能を拡張して汎用性を高めることで、単一のタスクに徹するロボットより費用対効果も出しやすい。
エクセディはトルクコンバータやマニュアルクラッチなど、自動車駆動系部品の大手。ガソリン車から電気自動車(EV)へシフトする動きを新事業立上げと拡大の機会と捉え、スマートロボット、ドローン製品などに注力している。
(日本物流新聞2025年3月25日号掲載)