
ドローンや自律移動ロボで清掃負担を軽減
今年創立90周年を迎えるケルヒャーの日本法人・ケルヒャージャパンは、販売店などのパートナーを対象としたイベント「ケルヒャーフェア2025」を5月13日に新横浜プリンスホテルで開催した。
会場には業務用の床清掃ロボット「KIRA CV50」や家庭用のカーペットリンスクリーナー「SE 3」など最新の製品やソリューションを並べただけでなく、佐賀県の岩屋川内ダムで行った「佐賀ダムアートプロジェクト」の写真やヒストリーボードなどを展示した。また、同社90年の歩みを振り返るイベントや懇親会なども行った。
目玉としては、ドローン技術を持つスタートアップ・スカイコードと共同で開発した空飛ぶ高圧洗浄機「高圧洗浄ドローン」を披露。同社の温水高圧洗浄機とスカイドローンが設計・開発したアダプターや制御技術を掛け合わせることで、従来足場の設置や過酷な高所作業が伴っていたビルや橋梁、のり面での清掃作業を効率化できる。5月末には洗浄第1号の案件が徳島県の牛舎で行われ、関東近県で同様の案件が続く予定。清掃以外にも除雪や除草、屋根への遮熱材の塗布などにも使用できると見ており、「(高圧洗浄機の)上空での活用機会を大きく広げることができる」とする。
1月に代表取締役社長に就任した柴田佳代子氏は、日本市場で持続的成長を果たすため、「製品」「アフターサービス」「デジタル」が重要とし、日本に合った製品ラインナップの拡充や定額スピード修理サービスの提供、ウェブショップのユーザビリティの向上などの取り組みを強化していく考えを示した。
パートナー企業に対しては、「ケルヒャーが総合的な清掃ソリューションプロバイダーとして成長していくためには自社のリソースだけではなしえません。パートナーの皆様と高い目標を共有し、パートナープロジェクトを通じて大きな成果を上げていきたい」と呼びかけた。
柴田佳代子社長
(日本物流新聞2025年5月25日号掲載)