岩崎電気、飲料業界向けに熱・薬剤不使用の殺菌技術展開
- 投稿日時
- 2025/09/30 08:00
- 更新日時
- 2025/09/30 10:14

岩崎電気は9月10日、製薬分野で実績を持つ「パルスドキセノン(PXe)殺菌技術」を飲料業界の容器殺菌用途に本格展開すると発表した。保存料不使用などナチュラル志向の製品増加に伴い、飲料業界では製造過程における衛生管理の重要性が高まっている。従来の熱殺菌や薬剤殺菌では、風味への影響や環境負荷といった課題があった。
パルスドキセノン殺菌技術は、強力な光パルスを放つキセノンフラッシュランプを用いて、菌やウイルスを瞬時に不活化させる。熱や薬品を使用しないドライ殺菌であるため、飲料の風味や品質を損なうことが無い。残留物も発生せず洗浄水も不要である。
殺菌性能も高く、大腸菌、酵母、カビなどに対して4log以上(99.99%以上)の不活化を実証している。さらに、毎分数百本の高速ラインにも対応可能な設計で、生産性を大幅に向上させることができる。ペットボトルや紙パックに加えてキャップや口栓部分などにも適用可能。
今後、同社は本技術を飲料業界における新たな衛生管理のスタンダード化を目指し、食の安全・安心へ貢献したい考えだ。
(日本物流新聞2025年9月25日号掲載)