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将来宇宙輸送システム、国内4社目の液体メタンエンジンの燃焼試験に成功

投稿日時
2025/05/02 09:00
更新日時
2025/05/02 09:00
「ASCAプロジェクト」の概要

宇宙往還可能な輸送システムの実現を目指す将来宇宙輸送システム(東京都中央区、畑田康二郎代表取締役、以下ISC)は416日、宇宙往還を想定した小型ロケット離着陸試験「ASCA hopper(アスカホッパー)」ミッションにおいて、液体メタンエンジンの燃焼試験に成功したと発表した。液体メタンエンジンの燃焼試験を成功させた企業は、公表されている中では国内の民間企業で4社目。

本試験は、ISCが開発する再利用可能な宇宙往還機「ASCAプロジェクト」として初の試み。続く小型衛星打上げ機「ASCA1」や有人宇宙輸送機「ASCA2」に向けた再使用型ロケットの開発能力を獲得することを目的とする。

同ミッションでは小型離着陸試験機「ASCA hopper」を開発し、推進剤に液体メタン、酸化剤に液体酸素を用いる液体燃焼ロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、再使用に必要な点検設備の3要素を確認した。

昨年9月に実施した初回の試験では着火に至らず、性能確認に必要なデータを取得することができなかった。その後、原因究明と対策を講じ、今年3月、愛知県碧南市で試験を実施。着火可能な条件を確認するとともに、燃焼時間および推力を段階的に引き上げた条件での試験を計6回実施し、燃焼時間8.3秒、推力4.3kNを達成した。

同社は今回の試験結果を踏まえ「小型衛星打ち上げ機『ASCA1』や有人宇宙輸送機『ASCA2』に向けた再使用型ロケットの開発能力のさらなる向上を目指す」とコメントする。

将来宇宙_写真2.jpg

試験の実施イメージ

(2025年4月25日掲載)