省エネ・省人化に貢献
オークマは脱炭素、工程集約の需要が高い欧米市場を意識した、φ500ミリ?bテーブルの5軸マシニングセンタ新機種「GENOS M560V?5AX」を発表した。
人手不足や脱炭素化の推進、エネルギー価格の高騰を背景に、モノづくり現場に「高精度と脱炭素を両立」できる工作機械が求められる昨今。知能化技術や省エネ技術を標準搭載し、初めて5軸加工で工程集約を行う顧客も導入しやすいMCとして「GENOS M560V?5AX」は開発された。
同機種は、「GENOS」シリーズの使いやすさを維持しつつ、同クラスの5軸MCよりコンパクトながら、多種多様なワークに対応する広い加工エリアを確保。高能率生産を可能にする高い加工能力と高剛性機械構造や作業者負担を最小限にする使いやすさを徹底追求した。
「機械が自律的に高精度を安定維持する知能化技術 『サーモフレンドリーコンセプト』や省エネ技術『ECO suite plus』 を標準搭載し、精度維持のための機体冷却装置や過度な空調管理を必要とせずとも高い安定性を発揮するとともに、暖機運転や寸法補正に必要な動作時間を大幅に削減します」(同社)
クーラントタンクの清掃頻度を激減させる「スラッジレスタンク(特別仕様)」はタンク内の切削液の流れをコントロールし、澱みを無くすことで切削液に含まれるスラッジをタンク内に効率よく回収。従来、機械を止めて、人手に頼っていたタンク清掃の手間を激減する。
幅広い材種の重切削に対応する高剛性の門形構造を採用し、1万5000回転/毎分の主軸を標準搭載。加工中もワークが見やすい良好な視認性のトラニオンテーブルは、無理のない姿勢での段取り作業を実現する。
(2022年9月25日号掲載)