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ヤマザキマザック、自社展で3台の新製品

投稿日時
2025/01/03 09:00
更新日時
2025/01/03 09:00

ヤマザキ マザック(株)

37台の機械が並んだ

3タレット機や板金の自動仕分けシス

ヤマザキマザックは124日から3日間、美濃加茂製作所で自社展「JIMTOF2024アンコールフェア」を開催した。JIMTOF出展機を含む37台の機械を披露し、JIMTOFでも未発表の3タレット機「HQR-200/3 NEO」など3台の新製品が注目を集めた。

HQR-200/3 NEO2本の主軸と3台のタレットを持つCNC旋盤。第一・第二主軸で加工量に差がある場合も下側タレットがサポート加工を行い、片側主軸の手待ち時間をなくして生産性を上げられる。バーフィーダーやアンローダーによる長時間連続加工も可能。複雑構造の機械では干渉が問題になるが、3タレット専用のCNC装置を開発し干渉を防ぐ様々な機能も盛り込んだ。

複合加工機の新機種「INTEGREX j-200 NEO」も披露された。INTEGREXの「jシリーズ」はエントリーモデルの位置づけで、j-200 NEOは旋削・ミル主軸とも従来機から出力・トルクを強化し、それに見合う剛性も確保。従来機より生産性が向上する。ミル主軸の首振り角度も拡大。ミル主軸の最小割出し角度も従来機は5度だったが、標準仕様で1度単位、ハイパフォーマンス仕様では0.0001度単位の割出しが可能になり、多面形状のワークへの対応力が上がる。周辺機器の消費電力の削減で省エネ性能も高めた。

CNC装置「MAZATROL(マザトロール)」を活用した、板金現場の新たな自動化提案も注目を集めた。同社は従来からマザトロールとロボットを連携させ、加工プログラムから素材の寸法など自動化に必要な情報を抜き取り教示レスでロボットを動かし、工作機械へワークなどを供給するシステムを提案している。今展ではこれを応用し、レーザー加工機で加工した完成品をロボットが教示レスで種類ごとに仕分けるシステムを実演してみせた。

レーザー加工機で加工した完成品の形や数量、座標をマザトロール側からロボットに提供することで、ロボットは教示なしで完成品を掴んで種類ごとに異なるパレットに自動で仕分ける。完成品の寸法に応じ、ハンドに装着したマグネットの位置を自動で変える機構も搭載し幅広いワークへの対応力も持たせた。堀部和也常務執行役員は「図面情報と自動化の情報が、多くの場合は途切れてしまっている。それをマザトロールでつなぐのがコンセプトだ」と語った。

マザック02.jpg

INTEGREX j-200 NEOは高精度な割出しが可能に

(日本物流新聞20241225日号掲載)