インタビュー
キャドマック 代表取締役社長 髙垣内 昇 氏
- 投稿日時
- 2025/03/31 09:54
- 更新日時
- 2025/03/31 09:57
材料高騰・人手不足・職人育成をソフトで支援
3000社超に6000シート以上の板金用CAD/CAMソフト「MACsheetシリーズ」を納入してきたキャドマックは、2022年4月に発売したデータ管理システム「MACsheet DataPocket」の活用の幅を広げている。7月16日から4日間、東京ビッグサイトで開催されるプレス・板金・フォーミング展「MF-TOKYO2025」でも新機能を提案予定。新たな展開を見せるDataPocketについて同社代表取締役社長の髙垣内昇氏に聞いた。

――データ管理システム「MACsheet DataPocket」の需要が高まっているようですね。
「100シートをマイルストーンとして取り組みを進めてきましたが、現在、130シートを超えています」
――どう活用されている。
「もともとDataPocketは、変わらなければならないと思いつつ何から取り組んで良いかわからないという板金製造業向けの第一歩として、会社にあるすべてのデータをこのポケットに溜めてみませんか、という提案です。皆さんパソコンなどは普段から使われているので、データが簡単に整理・出し入れできるようになれば活用したいと思うはず。『変革を起こす核』としてDataPcketを活用いただきたいと考えていました。しかし、間口が非常に広いことや全てのデータを取り込むのに少し手間がかかることもあり、お客様のご要望に合わせて業務の一部で活用いただくケースが増えています」
――具体的には。
「材料費の高騰や人手不足が顕著になる中、ネスティングは歩留まり率の良い形で自動化したいとおっしゃるお客様が多いです。『DataPocket ZERO』は、お客様がお使いの生産管理ソフトや発注ソフトと連携することで、板厚・材質・納期のことを考慮した段取りやネスティングデータを自動で算出します。納期は、納品期日だけでなく組立納期や社内納期にも設定でき非常に好評です。他にも、他社のCAD/CAMを一元的に管理できる機能や2D図面を3D図面に変換する『3D Pocket』なども活用されています」
――データの管理や出し入れよりも、複合的な活用が広がっているのですね。
「DataPocketはあれこれできてしまうシステムです。お客様も使い方をいろいろ思いつくのか様々なご要望をいただいており、活用の広がりを見せています」
――開発が大変そうですね。
「我々からしたらそんなに大切なんですかと思うことが、その企業や職人さんにとって非常に大切だったり、差別化要素になっている場合もあります。そのため、この機能があればいくらでも出しますというお客様もいれば、そんな機能いらんわというお客様もいて、開発だけでなく営業にとっても、これまで以上にお客様のニーズをしっかり聞いて、使い方を提案することが非常に大切になってきています。当社としても核になるソリューションですので、もう少し丁寧に取り組んでいこうと思っています」
■板金向けのロボ活用を推進
――7月には「MF-TOKYO 2025」もあります。新たな提案を加速させていきますか。
「MF-TOKYOではロボット化ニーズに対し、ソフト側からもソリューションを提案したいと思っています。昨秋リリースしたプレスブレーキ向けのロボットソリューションは、いくつかの鍛圧機械メーカー様のブースでご活用いただく予定です。欧州メーカーなどを中心に既に成功されている分野ですが、我々も省人・省力化にしっかりと対応していることを証明していきたいと思っています」
「また、板金用自動収納システムもロボットで代用した提案ができないか検討しています。現状、大がかりな設備がほとんどで、小さな工場では設備できないため未だに人手で行っている現場を多く見ます。ロボットを活用することで中小企業でも取り入れやすいソリューションを提示できないか模索しています」
――どんなイメージでしょうか。
「ネスティング情報を覚え込ませたロボットを機械の横に設置して、シートメタルを取る、並べる、仕分けするという簡単な作業を自動化できないかと考えています。必要ない時は退かせる、非常にシンプルな構成を想定しています」
――他に力を入れていくことは。
「やはり職人さんをいかに育てていけるかが一番重要になると思います。我々、職人さんがいなくなるからこのソフトを提案しようと思っていたのですが、それは間違っていたと思います。職人さんなしでは板金製造業は成り立ちません。スマホやパソコンの使い方が千差万別なように、DataPocketも一人一人の職人さんの考え方次第で使い方が全く変わってきたら素晴らしいと思います。また、職人さんの日々の仕事のデータを基に、若手社員の教育にも使っていただけるような、DataPocketを介して職人さんを育てていける世界観を作っていけたらと考えています」
AI図面検索機能も
MF-TOKYO 2025では、DataPocketに追加予定の「AI図面検索」機能も披露する。「図面管理もお客様にとって結構大変なところ。前に取り組んだことがあるかわかるだけでも、見積もりや納期がどのくらいかかるか判断できるため要望が多かった。」図面管理を軸に他社にはない機能も提案予定。
(日本物流新聞2025年3月25日号掲載)