インタビュー
DOBOT JAPAN チャネルマネジャー 田村 昴也 氏
- 投稿日時
- 2025/04/04 09:00
- 更新日時
- 2025/04/04 09:05
「洗える」協働ロボットで販路拡大へ
教育現場向けロボットで大きなプレゼンスを獲得してきた中国・DOBOT。同社のロボットは教示を含めた「扱いやすさ」で高い評価を受けている。2023年に日本法人を立ち上げて以来、日本国内での売り上げも右肩上がりの成長を続けている。そんな同社の強みと最新製品について田村昴也チャネルマネジャーに話を聞いた。

――日本法人を立ち上げてまもなく2年になります。
「当社のロボットが日本市場にもかなり周知されてきたのではないか、と実感しています。直接、当社にアプローチしていただけるケースも増えましたし、WEBサイトからの引き合いもかなり増えました」
――順調に成長曲線を描いているのですね。
「日本国内でのパートナー企業も増えましたし、売り上げも初年度の倍以上の数字になりそうです。代理店さんの中には昨年だけで100台以上を売り上げたところもあります。今年もここまで順調に来ており、去年以上の売り上げを見込んでいます」
――協働ロボットは競合相手も増えてきました。
「欧州や日本のメーカーはもちろん、中国メーカーも続々と日本市場に進出していますが、そのなかでも当社のロボットを指名買いしてくださるお客様が確実に増えています」
――貴社のロボットが選ばれている理由は。
「コストだけを見れば、他の中国メーカーのロボットのほうが安いのですが、機能や耐久性、アフターサービスといった点で当社のロボットが選ばれているのかと思います。加えて日欧のロボットに比べて性能的にも遜色なく、ティーチングしやすい、導入しやすい、拡張性が高いといった評価を頂いています」
売れ筋の「CRA」シリーズ
――どういった業種、業界から顕著なニーズがあるのでしょうか。
「自動車から食品産業まで、幅広いユーザーにお使い頂いています。昨今では欧州製協働ロボットの代替や更新の需要が非常に多いです。欧州製は故障した際、修理まで数カ月かかる、故障した際の修理代や交換パーツが高いと聞きます。イニシャルコストもランニングコストも高いので、新たに台数を増やす、更新するのは現実的ではないというユーザーも多い。だからこそ性能面に遜色なく、アフターサービスも充実している当社のロボットへの買い替えニーズが生まれているのかと思います」
――貴社協働ロボットの売れ筋は。
「CRAシリーズの5キロ、10キロ、20キロ可搬のモデルが良く出ています。5キロはピック&プレースやアッセンブリなど生産ラインで活用されているケースが多いです。10キロ可搬は重量のあるワーク搬送、20キロはパレタイズ現場での採用も増えています。今秋にはさらに30㌔可搬のモデルも市場投入していく予定です」
――今年2月には新製品も発表されています。
「CRのIP68シリーズですね。可搬重量は5キロ、10キロ、20キロを用意しました。ロボットアームにIP68相当の防水・防塵性能を付与しました。国際機関の認証も受けており、1mの水深で72時間の水中連続運転をクリアするなど、過酷な環境にも対応できるタフさを持ち合わせています」
――どのような現場への導入を見越していますか。
「汚れや水分、湿度がどうしても生じてしまう場所ですね。例えば工作機械内でのワーク着脱は、クーラント液や切削油で、ロボットアームが汚れてしまいますが、IP68シリーズならクーラントや油が付着しても大丈夫です。また溶接のように煙やガスが発生してしまう現場、研磨で粉塵が発生してしまう現場、食品工場のように高温の油煙や湿度が高い現場など、通常の協働ロボットではすぐに故障してしまうような現場に最適です。汚れた際は、水洗いしていただいても大丈夫です」
――コントロールボックスも防水・防塵なのでしょうか。
「こちらはオプションのカバーを付けて頂くことにより、IP54相当の防塵・防水機能を付与できます。数万円のオプションなので、本体と同時に購入をご検討される方が大半です」
――特に販売に注力したいのは。
「製造業全般に対応できますが、やはり食品業界や医薬、化粧品業界など水分や油分、薬品、粉体が伴う現場ですね。あらゆるモノづくり現場で自動化が進んでいますが、三品業界はまだまだ人手に頼らざるを得ない現場が多々あります。そういった現場に『人材募集するよりコストメリットがある』当社の協働ロボットを勧めていきたいです」
IP68相当の防塵・防水機能を備えたIP68シリーズ
人型ロボ市場に参入
昨今注目されているヒューマノイド(人型ロボット)。DOBOT中国本社では、すでに人型ロボットのプロトタイプが完成しており、近日中にも上市されるという。デモVTRでは二足歩行型のロボットで、ヒト同様の動きで様々なタスクをこなしていた。「日本には夏頃お披露目する予定。かなり衝撃的な価格になると思う」(田村氏)
(日本物流新聞2025年3月25日号掲載)