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連載

工業系YouTuber【なんとか重工とんこつ】 
「最強の潤滑剤」とは何ぞや

投稿日時
2026/04/24 16:30
更新日時
2026/04/24 16:34

ファザーマシン2/Chapter70

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、「潤滑剤編」をお送りします!

動画で使用した潤滑剤です

潤滑剤と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 私はやっぱりKUREさんの5︱56です。手軽にどこでも安く買えるあの安心感。おそらく私と同じ人、けっこう多いんじゃないでしょうか。

そんなある日、リックスさんから1通のメールが届きました。

「弊社の超潤滑剤フリクトルを動画でご紹介いただけませんか?」とのこと。

……超潤滑剤? 正直、この時点ではちょっと怪しいと思いました。ですが、メールに記載されていた動画を見てみると、これがなかなかすごい。

どうやら本当に只者ではない潤滑剤らしいと分かってきました。とはいえ、潤滑剤のレビューなんて今までやったことがありません。

機械に使ってみることはできても、素人が「どれだけ良いのか」をちゃんと測るのはなかなか難しい。感覚だけで語るには説得力が足りないし、案件動画でそれはさすがにまずいです。

どう見せればいいのか、かなり悩みましたが、「紹介されていた試験を、そのまま工房で実演してもらう」ことにしました。

それなら私のリアクションも撮れますし、担当者の方から直接話を聞けるので、動画としても見ごたえがある。

しかも、ただ1社の製品だけを試して「すごいです!」ではよく分からないので、複数メーカーを用意して対決形式にすることにしました。

撮影当日、福岡県からリックスの川浪さんが工房に到着。試験に使う機材は事前に工房へ届いていたので、準備を進めてもらいます。今回使ったのは、チムケン極圧潤滑試験機。名前からして強そうです。

試験は、まず安価で一般的な潤滑剤。続いて少し高価な潤滑剤。そして最後に、フリクトル。結果は――全然違いました。

■何をもってして「最強」か

やらせなしで私も実際に試していますが、たしかにどの潤滑剤よりも良い結果が出ました。こんなに差が出るのかと、かなり驚いたのを覚えています。

もちろん、価格に比例している感はあります。なので、あくまで「潤滑性」という一点で見ればフリクトルが良かった、という話です。実際には潤滑力だけでなく、耐久力、価格、入手性、用途など、何を重視するかで評価は変わります。

「最強」が何を指すのかは、案外むずかしいんですよね。

ちなみにフリクトル3は、空間防錆や固着したねじ外しにも対応していて、そこも驚きでした。

しかも、ねじ外しの機能については開発者の方も最初はわからなかったそうで、お客さまから「試しに使ってみたらめちゃくちゃ良かった」と言われて機能として追加したとのこと。

あと、フリクトルの名前の由来も聞いたのですが、「フリクション(摩擦)を取る」でフリクトルだそうです(笑)。

動画公開後は、さまざまな反響がありました。タイトルが「ついに最強の潤滑剤が決定した!」だったこともあり、コメント欄もちょっと荒れました。

今思えば、担当者が呼んだのはリックスさんだけですし、公平性への配慮という点で足りない部分があったと思います。どんな製品にもファンはいますし、一方を持ち上げるために他方を貶めるような見え方は、あまり良くありませんでした。

潤滑剤の世界も、思っていた以上に奥が深いです。

ライバルがいるからこそ競争が生まれて、製品も進化していく。どれかひとつが絶対ではなく、それぞれに役割や強みがある。そう考えると、この世界もなかなか面白いです。

今回は、学びもあり、反省もありの動画でした。実際に試して「すごい」と思ったのは本当。でも、それをどう伝えるかで動画の印象は大きく変わる。製品レビューの難しさを、身をもって知った回でもありました。

次回もお楽しみに!



(日本物流新聞2026年4月25日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ

工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は13.8万人(2026年4月24日現在)