連載
工業系YouTuber【なんとか重工とんこつ】
お菓子の中身だけ飛ばすツール作ってみた
- 投稿日時
- 2026/03/30 15:14
- 更新日時
- 2026/03/30 15:18
ファザーマシン2/Chapter68
みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、「自信作コロン砲編」をお送りします。
YouTubeをやっていると、自信作がそのまま伸びるわけではないと痛感します。
むしろ「これはいける」と思った動画ほど、思ったほど回らないことがある。なかなか厳しい世界です。

こちらがコロンのクリームだけを飛ばせる逸品です
そんな現実を強く感じたのが、「コロンの中身だけ飛ばしたい!」という動画でした。これは以前バズったチュッパチャプス動画の正当派生として考えた企画です。
ただ、チュッパチャプスの方はバズったとはいえ、実際には何かを作ったわけではなく、ただ旋盤で開封しただけ。工業系YouTuberとしては、やはり『ものづくり』でバズりたい気持ちがありました。
この企画のアイデア自体は少し前からあって、軽く設計も進めていました。
きっかけは子供の頃の記憶です。お菓子のコロンを思いっきり吸い込んだら、中のクリームだけがズボッと出てきて妙に面白かった。あの現象をちゃんと機械で再現したら面白いのでは、という発想です。
内容としてはシンプルで、コロンの中身であるクリームを発射するための部品を製作する、というものです。
実はこの動画、製作から導入、実射まで、すべて1日で撮影しました。家と工房が微妙に遠く、何度も往復したくなかったからです(ただ怠慢なだけですが)。
前日にコロンを買いに行ったのですが、意外と売っておらず、いくつかのスーパーをはしごするところからスタート。当日は朝から工房へ向かい、機材を準備して衣装に着替え、そのまま撮影開始です。
私の撮影は基本的に時系列順です。その方が、辻褄が合わなくなりにくく素材の順番も分かりやすい。ただこのやり方は、うまくいかなかった時のダメージが大きい。
作ってダメ、撮ってもダメで、被害が2倍になります。特に今回のような少しふざけた企画は、失敗すると笑えない。真剣にふざけるって、案外難しいんです。
■長尺にせざるを得なかった
とはいえ、製作自体は順調でした。見た目的にもかなり良い感じに仕上がって、これはいけるかもしれないという手応えもありました。
ところが肝心の実射になると、コロンが思ったように飛ばない。何度も発射を試みて、何度も撮り直し、気づけば撮影は明け方までかかっていました。
今思うと、かなりの時間を真鍮の磨きに使っていた気がします。そういうところだけ妙に気合入っちゃうんですよね。(笑)
全部終わって家に帰り、とにかくめちゃくちゃ寝ました。編集は、本当ならチュッパチャプス動画のように3分くらいにまとめることもできました。
ただ当時のYouTubeは、動画内に複数広告を入れるには8分以上必要でした。そこで少し欲を出して8分にしたのですが、今思えばそれが伸び悩んだ原因のひとつだったのかもしれません。内容に対して冗長になってしまいました。
公開後の反応自体は悪くありませんでした。
高評価率も高く、コメントでも国内外から面白いと言っていただけた。でも、伸びない。数字としては届かなかった。それがYouTubeの現実です。
とても悔しかったですが、撮影そのものは楽しかったです。こういうふざけた企画を全力で作り込んで遊ぶ時間は、やっぱり特別です。
ただ、YouTube生活している以上、自分が楽しいだけではダメ。この頃はまだ、そのことを本当の意味では分かっていなかった気がします。
自分が面白いと思って作ることと、多くの人に見てもらえることは、全然違う。そんなことを、コロンのクリームを飛ばしながら学んでいた頃のお話でした。
次回もお楽しみに!
(日本物流新聞2026年3月25日号掲載)
工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は13.7万人(2026年3月30日現在)