連載 Rの時代一覧

FUJI、過酷な現場を廃棄物選別ロボが救う

あらゆる道路や建物は寿命が来れば解体され、資源と不純物に選り分けられて再び道路や建物になる。このサイクルに欠かせない「選別」を担うのは今のところ機械ではなく人だ。がれきを砕く破砕機の轟音と振動、そしてもうもうと舞う粉塵の中で作業者はがれきに...

たまゆら、琵琶湖の原風景のヨシをファッションに再利用

万葉集に詠まれ、古くから琵琶湖の原風景であるヨシの大群落。葦簀(よしず)やかやぶき屋根に使われ、昔から人々の生活を支えてきた重要な資源でもあったヨシは、近代化により産業的利用が衰退した。小魚や野鳥の棲み処として、また水質保全の役割を担ってき...

国内初、風況観測サイトが青森に

再エネの主力電源化に向けた切り札とされる洋上風力。とりわけ遠浅の海が少ない日本では、風車を海に浮かべる浮体式の普及が洋上風力全体の浮沈を左右しそうだ。ただし洋上風力発電の事業費は一般に2000億~3000億円規模と莫大で、だからこそ風がしっ...

テクノフロント、使い捨てカイロで水質改善

「使い捨てカイロ」はその名が示すように、日本国内で年間約17億枚「使い捨て」されている。これまでリサイクルされてこなかったカイロの「粉」を活用し水質改善に取り組んでいる企業がある。 使い捨てカイロは鉄が空気に触れて錆びることで発熱する。こ...

Osaka Metroのエリアリノベーションプロジェクト、空き家リノベで沿線活性化

大阪を南北に貫く大動脈であるOsaka Metro御堂筋線。梅田やなんば、天王寺といった主要都市を挟みながら箕面萱野から堺市・なかもずまで結ぶ。利便性の良さから居住地としても人気が高い沿線だが、天王寺以南になると乗降客数がぐっと減る。同社の...

イボキンが国内初、風車ブレードを100%リサイクル

風力発電の黎明期に全国で建設された風車が、約20年の寿命を迎えつつある。FITの終了で多くは撤去されるが問題はブレードの行方だ。主材料はリサイクルの難しいGFRP(ガラス繊維強化樹脂)で、1MW級で1枚約5㌧という巨大さも相まりほぼすべてが...

中村超硬、もみ殻をアルミノシリケート化で肥料に

農業廃棄物の「もみ殻」と家畜のふん尿から排出される「アンモニア」を有効に活用し、肥料兼土壌改良剤として田畑に埋め戻す「炭素と窒素のリサイクル(カーボンニュートラル社会)」。これを研究開発している企業というと「農大出身の若者が始めた起業3年目...

イグス、港湾の脱炭素化に貢献

港湾にもカーボンニュートラル(CN)が求められている。海事分野のCNと言うと水素船や硬翼帆(こうよくほ)の活用などが思い浮かぶが、欧州を中心に船舶だけでなく「港湾」にも環境対応を求める動きが加速している。

キーエンス、インクリボンのいらない包装フィルム用プリンタ

最近、食品の賞味期限表示などの印刷で黒ではなく、グレーのものが増えていることに気づくだろうか。これはキーエンスの食品包装向けプリンタが導入を増やしているからだ。FP―1000シリーズは、フィルム表面にインクを転写する従来の方式とは異なり、U...

15秒で後付けできる非接触電力センサ

体重管理が自身の体重を知ることから始まるように、省エネでは正確な消費電力の把握が欠かせない。工場全体の消費電力はもとより、設備単位で「どの工程にメスを入れるべきか」を知るのが肝要だ。この観点で生まれたSIRCの「IoT電力センサユニット」が...

ネクアス、卵の殻生まれのバイオプラスチック

植物などの再生可能な有機資源を原料とするバイオマスプラスチック。政府は2030年までにバイオマスプラスチックの約200万トン導入を目標に掲げているが、バイオマスプラスチックを含むバイオプラスチックの国内出荷量は、2021年で8.8万㌧と現時...

Eサーモジェンテック『携帯の父』が挑む異端の熱電発電

排熱さえあれば場所を選ばず発電できる未来が、刻々と近づいている。旗を振るのは京都の技術ベンチャー・Eサーモジェンテックだ。南部修太郎会長は「誰も言ってくれないので携帯電話の父を自称しています」と冗談めかして言うが、実のところ携帯電話にガリウ...

テクニカン、冷蔵のおいしさを冷凍で

大手コンビニで、冷凍の刺身が売られているのを見かけて驚いた人も多いだろう。テクニカンが開発した「凍眠(とうみん)」技術がそれを可能にした。 2024年問題が目前にせまり、将来的にはサプライチェーンにおいて「冷蔵品」を毎日運送する事自体が困...

(一社)モクティ俱楽部、エシカル消費で再造林をサスティナブルに

約97万3千㌶の森林面積をもつ福島県。全国4位の広さを有するが、伐期を迎えても手付かずの状況であったり、伐採した後の林地に植林を実施しない「再造林放棄」などで森林荒廃の危機にある。 (一社)モクティ俱楽部は、エシカル消費を通じた再造林と育林...

築63年「昭和の木造アパート」アトリエ併設の賃貸住宅へ

住宅リフォームの普及促進とリフォームの水準向上を図ることを目的として、全国各地で施工された住宅リフォーム事例を募り、優秀な事例を表彰する「住まいのリフォームコンクール」(主催:〈公財〉住宅リフォーム・紛争処理支援センター)。

ウェルブレンド蒲田、社員寮がリノベで一変

都内で最多の約150もの商店街に、46件の銭湯がある大田区。その中心地の蒲田は、古くから飲み屋街や銭湯どころとして親しまれている。都内でも単身世帯率が53.6%と高い大田区の中でも、蒲田は特に単身者が多く暮らす地域。

行政と連携し空き家対策一気通貫サポート

日本の空き家は現在849万戸、2030年には2千万戸まで増えると予測されており、深刻化が懸念されている。 現状の849万戸のうち500万戸は売りや貸しに出されている家屋だが、空き家活用(東京都港区)は残りの349万戸に着目。未流通の空き家...

UR都市機構、中宮第3団地をリノベーション

独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が建設した昭和30年代の団地は建て替えが進むが、昭和40年代建設の団地は30万5350戸あり、ストック全体の約43.2%(令和3年時点)を占める。少子高齢化の中、すべて建て替えるのは現実的ではなく、リ...

ユームズ・フロンティア、工場配管で超マイクロ水力発電

水力発電というと、どうにも大がかりというイメージが付きまとう。注目を集めるマイクロ水力発電(出力が100㌔ワット以下の水力発電)さえ、浄水場など限られた場所でしか発電できないのが実情だ。だが「工場設備の配管で発電できる」と聞けば、イメージは...

レアメタル眠る「都市鉱山」開発へ

内閣府が行った2021年の「消費動向調査」によると、スマホの平均使用年数は4.3年。その買い替え理由としては「故障」が36.5%で最も多く、次いで「上位品目への移行」の33.8%となっている。

レラテック、洋上の風を捉えるスペシャリスト集団

再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札とされる洋上風力。事業の成否を握るのは「強い風が吹く場所に風車を建てる」というシンプルな原則だ。とはいえ洋上の風を正確に捉えるのは難しく、高度な専門知識とノウハウが要求される。この分野で存在感を増...

VOLTA、バッテリー活用をリサイクルで支える

持続可能な社会を目指し、全世界でEV活用が加速している。それに伴い、車載用リチウムイオン電池・バッテリー(LiB)の製造・開発投資が急増しているが、正極板に使用されるコバルトの供給量問題や使用済みLiBの処分問題など、現状のまま行くと持続可...