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産業潮流

ファナック、鉄部品までロボット切削

投稿日時
2025/05/26 13:47
更新日時
2025/05/26 13:50

自社展で渾身の新製品群

ロボットで鉄部品のミーリングや穴あけ、タップ加工が可能になった――。

ファナックが5月21日までの3日間、山梨県の本社で開催中のプライベートショーで実演した6軸機械加工ロボット「M-810/270-27B」だ。昨秋のJIMTOFでアルミ切削を実演した「M-800」よりひと回り太く、大きな動作領域(1.3倍)と高い切削負荷(3.4倍)に対応する。

鉄部品(FC材)をミーリングや穴あけ加工する機械加工ロボット「M-810」

「剛性、精度、耐反力、耐環境の4性能を高めたことで世界で初めて実現した」

安部健一郎ロボット研究開発統括本部長はそう胸を張る。FC材のウェット加工を切込み1ミリ、送りは毎秒9ミリで行い、加工精度は0.05〜0.1ミリほどだという。「ギガキャスト部品の穴あけやバリ取りなどにはそれほどの精度はいらず、十分対応する。ロボット切削用の刃物も開発されており、その性能が高まれば切込みも2ミリ、3ミリと上げられるはず」と見る。ロボット全体がIP67準拠の耐環境性能をもち、ドライ、ウェット加工を問わない。6月に出荷を始める。

今回の自社展ではロボットの充実ぶりが目立った(太陽光発電パネルのセルモジュール搬送向けスカラロボット、食品・クリーンルーム向けハンドリングロボット、遠隔操作技術など)。このほか1000倍速でワーク表面の切削加工スジまで予測できるCNCやサイクルタイムを短縮した小型切削加工機、電動射出成形機なども披露した。

(詳細は以下のリンクより「ファナック、鉄部品までロボット切削」