シャープ、自社展でオリジナルEV初披露
- 投稿日時
- 2024/10/30 18:00
- 更新日時
- 2024/10/30 18:00
商品・出荷・ピック場連動の物流シスも提案
シャープは9月17、18の両日、都内で自社イベント「SHARP Tech-Day,24 Innovation Showcase」を開催した。昨年に引き続き2回目で、5分野(AI・EV・Green Energy・Industry・Communication)で最新技術を披露した。
会場でひと際注目を集めたのが、入り口に設置したEV(電気自動車)のコンセプトモデル「LDK+(エルディーケープラス)」。9月6日にEV市場への参入を発表し本展で初披露したこともあり人垣ができた。
自家用車の1日の稼働率が一般的にわずか5%であることに加えて、EVは充電に時間がかかることを踏まえ、止まっている時間の「リビングルームの拡張空間」としての活用を提案。後部座席の後ろには65㌅の大型ディスプレイを搭載するなど、同社が得意としてきた家電領域と近年力を入れているIoT・AI領域に、親会社である鴻海精密工業(フォクスコン)の受託生産EV「モデルC」のプラットフォームを組み合わせることで、後発ながら競争力を確保したい考え。
Industry分野では、8年ほど前から社外への提案にも力を入れるマテハンシステム領域から「次世代SQAロボットストレージシステム」を出展。一見、一般的な棚搬送システムのような見た目をしているが、保管用の商品棚だけでなく出荷棚や人が乗るピッキングステーションも動的モジュール化することで、その日やその時間のオーダー状況、在庫状況、AGV配車状況などに合わせた柔軟なピッキング環境の最適配置を可能にする。
現状、コンピューティング能力などに不足があり実稼働は難しいが、東北大学と研究中のSQA(シミュレーテッド量子アニーリング)技術を応用することで実現を目指すという。
商品棚と出荷棚、ピッキングステーションすべてを可動モジュール化する「次世代SQAロボットストレージシステム」
(日本物流新聞2024年10月25日号掲載)