日工会総会、競争力強化に向け事業さまざま
- 投稿日時
- 2024/06/20 18:00
- 更新日時
- 2024/06/20 18:00
市況の本格回復は秋以降か
(一社)日本工作機械工業会は5月28日に定時総会を開き、今年度の事業計画を了承した。21年度からテーマに掲げているデジタル、グリーン、レジリエンスの3つを柱に、技術・市場・経営・人材の各方面で取り組みを進める。
その一環として生産システムの自動化に必要とされる工作機械の仕様や機能に関する指針を策定し周知を図る。
総会後の懇親会で挨拶した稲葉善治会長は、市況の見通しについて「秋口までは厳しい」としつつ、11月開催のJIMTOF2024で商談を盛り上げ、受注増につなげたいとした。また「半導体や自動車産業などに年度後半以降に設備投資が活発化しそう」と期待を寄せた。
地政学的リスクの顕在化や国際社会の分断といった懸念の多い状況下、国内においては働き改革が進む一方、人手不足感が強まっている。稲葉会長はそうした現実に照らしながら「経済安全保障に細心の注意が必要。また付加価値の高い工作機械を開発し、世界の市場に供給していくために、少子高齢化時代にあった優秀な人材を確保し育成していくことが不可欠」などと話し、「環境変化に対応しつつ、工作機械産業の国際競争力強化のために邁進していきたい」と口元を引き締めた。
(2024年6月10日号掲載)