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オリオン機械、ノンフロン新型精密空調機

投稿日時
2025/11/19 09:00
更新日時
2025/11/19 09:00

オリオン機械(株)

精密空調機「PAP10C-RA」

環境負荷低減にこだわる

オリオン機械は、地球温暖化係数(GWP)が低いノンフロン冷媒を採用した精密空調機の新モデル「PAP01C-RA」と「PAP10C-RA」の受注を開始した。

新型精密空調機「PAP温度タイプ(空冷式)」は、GWPがわずか1の冷媒「R1234yf」を採用。これにより、従来の特定フロンに比べ、環境負荷を大幅に低減する。また、フロン排出抑制法の適用外となるため、定期的な簡易点検が不要となり、ユーザーの管理工数と負担をゼロに抑える。

2009年に発売されたPAPシリーズの特長である「ヒートポンプバランス制御」(特許)による高い省エネ性能は健在で、環境性能とコスト削減を両立する。

用途は、半導体の露光装置やモールディング装置、各種試験室、検査装置用局所空調など多岐にわたる。新モデルでは、小型タイプの「PAP01C-RA」が現行機よりカーボンフットプリントを11%削減し、省スペース化を実現。また、大型タイプの「PAP10C-RA」は定格処理風量を1分当たり510平米とワイドレンジに対応した。

同社は製造過程における環境負荷低減も進めている。インター工場のロウ付け溶接工程において、燃料を従来のプロパンガスから水素ガスに転換し、2025101日より本格運用を開始。まずは外部から購入した水素を使用するが、20263月までには太陽光発電を利用した自社開発のグリーン水素発生装置を設置し、自家製の水素に切り替える予定だ。

同社は、2026年度中にはインター工場全体で水素溶接に移行し、将来的には本社工場でも導入を進める方針を示している。



(日本物流新聞20251110日号掲載)