川崎重工、トヨタ、ダイムラーら4社と水素供給網構築へ
- 投稿日時
- 2025/10/24 09:00
- 更新日時
- 2025/10/24 09:00
日独5社が覚書締結
川崎重工業は9月15日、トヨタ自動車、関西電力、ダイムラートラック社、ハンブルク自由港倉庫建築組合と共に、「日独連携水素サプライチェーン構築に向けた覚書」を締結した。これは、経済産業省主催の水素閣僚会議において署名されたもので、日本とドイツの水素需要を結び付け、国際的な水素利活用の促進と経済性の高いサプライチェーン構築を目指すものである。
覚書に基づき、港湾・物流、商用車、発電など各産業分野における水素輸送の実用化と事業化を進める。川崎重工は、2030年代早期からの段階的な拡張を見据え、水素の社会実装に取り組む方針を示した。
今後は、日欧双方の需要をつなぐ「新たな水素回廊」の形成に参画し、水素関連事業の国際展開を加速させる。これにより、世界的なカーボンニュートラル目標の達成と、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献する構え。
同社・橋本康彦社長は覚書について「国や産業の壁を越えて、水素の国際的な利活用推進を目指すと共に、日本とドイツの需要をあわせることにより、高い経済性を持つ水素サプライチェーンの構築を目標とするもの」と説明し、「『水素を使って行くぞ』という強い意思を持つ各社様が集結することにより、国際的な水素回廊の実現に向けた大きな前進の礎となると確信している」とコメントした。
(日本物流新聞2025年10月10日号掲載)