5軸加工可能な複合加工機
シチズンマシナリーは、ツインタレットと自動工具交換装置(ATC)を搭載し、同時5軸加工を実現した複合加工機「Miyano BNE-65ATC」を2026年3月より発売する。自動車や航空宇宙、医療機器など、高精度かつ複雑な部品を求める需要に応える製品で、先頃行われた「MECT2025」で実機を披露した。
同機種は、従来モデルと同等以下のコンパクトな床面積を維持しながら、高い加工能力を誇る。ツインタレットのうち一方にB軸機能を搭載することで、ブランド初となるツインタレットでの同時5軸加工を可能にした。これにより、直交3軸と旋回2軸を組み合わせた曲面加工や輪郭制御ができ、複雑な形状のワークにも高精度に対応する。
さらに、B軸ツールと高速インデックスを備えた2基のタレットの組み合わせにより、最適なサイクルタイムで工具交換が可能。これまでのマシニングセンタやターニングセンタに比べて高生産性を実現し、顧客の安定生産に貢献する。
「近年、高機能で軽量な部品の需要が各産業で高まる中、加工を高効率化できる複合加工機への期待は大きい。新製品は、こうした市場の要望に応えるもので、1台で医療部品や半導体部品など多種多様なワークの加工を実現する」(同社)
(日本物流新聞2025年11月10日号掲載)