アジア関連企業3社、9月EMO Hannoverでデジタル技術アピール
- 投稿日時
- 2023/08/21 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:19
Previewイベントから
世界屈指の工作機械関連見本市EMO Hannover 2023(9月18~23日、ドイツ・ハノーバー、42カ国から1750社以上が出展)の見どころを紹介するプレビューが本番10週間前の7月5日、フランクフルトで開かれた。集まった報道関係者(30カ国から約70人)を前に自社の出展内容を発表しようと8カ国から出展社31社(うち2社は欠席)が参加した。
ただし各社に与えられた発表時間はわずか90秒。説明の途中でばっさり打ち切られる発表者が続出した。アジアに関連する企業としては3社が登壇した。
「なぜ私たちが街に魅了されるのでしょうか」と切り出したのはDMG MoriのIrene Bader氏だった。9千平方?bの巨大な自社ブースを「街」と捉え、「街はダイナミックでデザインと技術がある。そこではコミュニケーションが行われ、出会いがある。ぜひ9月にホール2の私たちの街に来てください」と誘う。ハードとしての製品、自動化、デジタルサービスなどを紹介する同社は「街の真ん中」にトランスフォーメーション広場を用意し、世界初公開製品を展示し、製造業の将来像を見せる考えだ。
韓国に本社を構え、創業して50年以上のDN Solutionsは旋盤やマシニングセンタ、ガントリーシステム、パレットハンドリング装置を自動車・航空機・医療業界向けに提供する。Jaewon Yang氏は自社のことを「インテグレーション・テクノロジーのプロバイダーで、デジタル化したフレキシブルな製造設備のメーカーです」と紹介した。設備の稼働状態はデジタルツインやシーメンスのPLCなどを利用して詳細に把握できるという。
純日本メーカーとして唯一の参加となったOkuma CorporationのEugen Teichrib氏は創業125周年を迎えたことをアピールし、60年の歴史がある自社開発CNCの最新版「OSP-P500」を欧州で初披露することを明かした。実に10年ぶりの刷新で11代目にあたるCNCだ(日本では昨秋のJIMTOFで発表し、23年5月から納入を始めている)。現在、セキュリティ上の課題もうまくクリアしようとしており、EMOショーでは「イノベーティブなデジタルトランスフォーメーションとデジタルツインを形成し、初心者でも簡単にプログラミングできることを示す」と意気込む。
Okuma CorporationのEugen Teichrib氏(左)とDN SolutionsのJaewon Yang氏
(2023年8月10日号掲載)