加工テストや訓練、海外中継も
サンドビック・コロマントは、加工テストやトレーニングを行う中核拠点「サンドビック・コロマント・センター」を名古屋市中川区に開設した。同様の施設は全世界に15カ所あり日本では初。施設は2階建てで1階に複合加工機と5軸立形マシニングセンタを配置し、2階にトレーニングルームを設けた。顧客や代理店などのパートナー企業へのトレーニング拠点として活用するほか、加工テストや新技術の紹介も行いサービスの向上を図る。
同施設では今後、最先端の技術を実機で体感するイベントやEV向け部品加工などトレンドに即した各種イベントを開く予定。1階には世界各地のセンターと同じ大型スクリーンがあり、世界中とオンライン中継できる。配備されている工作機械は地域の産業の特色に応じて拠点ごとに異なり、それらを中継で繋ぎ機内カメラで加工をリアルタイムで見せるなどの活用が考えられるという。同社の知見や経験をもとにした切削加工トレーニングも実施。最適な加工方法や工具の提案や、5軸機を使った複雑な加工にも対応する。
6月12日には開所式が開かれた。グローバルセールス&マーケティング バイスプレジデントのマイケル・エネベリ氏は「年間約4万人をセンターに迎えトレーニングしており、半分がセンターで、残り半分はオンラインでメニューを行う。日本は重要市場で、ブランドを強化し工作機械メーカーや主要顧客と協力して市場機会を獲得するには、名古屋にサンドビック・コロマント・センターを置くことが極めて重要だ」と開所の目的を説明した。
東・南アジアを統括するゼネラルマネジャーの山本雅広氏は「日本のあらゆる産業のお客様に加え、東南アジアやオセアニア、グローバルに事業を展開している日本のお客様に我々の最新デジタル加工ソリューション、機械加工デモ、トレーニング、加工テストなどを提供する。最大限活用いただきたい」と語った。
(写真=タワーに用いられたシャンパングラスは施設内の工作機械で加工。会場で加工実演も行った)
(2024年6月25日号掲載)