微細仕上げの精度と能率を向上
日進工具(後藤弘治社長)は焼入れ鋼の仕上げに特化したCBNエンドミルシリーズに、4枚刃ラジアスエンドミルを新たにラインアップ。「CBNスーパーハイプレシジョンラジアスエンドミルSHPR400」として5月下旬に発売した。
新設計の4枚刃形状の採用により、従来品に比べて切削抵抗を半減し、更なる加工精度の安定化を実現する。極小径のφ0.1から4枚刃を採用し、微細加工領域でも加工能率を改善。高硬度材の仕上げ加工時に長寿命で安定した仕上げ面が得ることが可能だ。対応する被削材は焼入れ鋼(45~70HRC)と調質鋼。
極小径φ0.1 からφ3の全109サイズ展開。シャンク径公差はマイナス1ミクロンからマイナス3ミクロンの2ミクロン範囲で、超高精度タイプの焼きばめホルダにも対応する。また、最小φ0.1の極小径でありつつも、コーナー半径公差は±2ミクロン、刃径公差は0~マイナス5ミクロン(D≦1)/0~マイナス7ミクロン(D>1)の高精度仕様を実現した。
仕上げ加工の高能率化をはかりつつも、刃先の損傷を抑えられる。φ1の他社同等品との寿命比較(被削材DC53、60HRC)では、他社品は約7時間で欠損したのに対し、SHPR400は8時間加工後もまだ使用可能な状態を保った。
(2020年5月25日号掲載)