岡本工作機械製作所は4月、代理店会「PSG会支部連絡会」を中部(18日)、西部(19日)、東部(20日)で2年ぶりに開き、それぞれ約60人、70人、120人が出席した。連絡会は年に一度、同社の新製品・技術や業界動向を伝えてきた。コロナ禍を受け昨年は中止し、2月に予定していた今年は延期となっていた。
同社の2021年受注は内需で前年比70%増、外需120%増と好調。とりわけ中国、北米からの受注が引っ張り、納期が汎用機で6カ月強、その他で8カ月以上と長期化傾向にある。22年も半導体、EV関係で好景気が続く見込みで、超精密研削盤のさらなる受注を目指す。石井常路社長は「当社は全自動研削盤、超精密研削盤を販売してきたが、今後はAI、IoTを取り込んだものを提供していきたい」と話した。
半導体関連部品向けの新製品2機種についても触れた。今秋のJIMTOFに向けて開発中のグラインディングセンタ「UGM64GC」(テーブル寸法600×400?_、工具20本収納はオプションで40本まで)はニーズの高まっているセラミックス、ガラス素材に対応し剛性を高めた(BT40番)。立形ロータリー研削盤「VRG6DX」はセグメント砥石が12本付く。独自のFXコントローラーを搭載し、上下軸は最小切込み設定1ミクロンの手動ハンドルとする。
特別講演では伊藤暁常務執行役員(技術開発本部長)が「日本の伝統技術復活『日本が向かうこれから』」と題して、航空機の電動化やポスト5Gについて言及。日本が活躍するキーワードとして「5G/6G」「宇宙・衛星・船舶・航空機」「再生可能エネルギー」などを挙げた。
(2022年5月15日号掲載)