奈良と東京の二本社制へ
DMG森精機は3月22日、2022年7月1日に名古屋市から奈良市へ本社を移転することを明らかにした。同社は奈良市に開発拠点「奈良商品開発センタ」を建設中で、7月の稼働開始を機に本社とする。同時に二本社制を導入し、東京都江東区の「東京グローバルヘッドクォータ」の両拠点を本社とすることで災害時などの事業継続体勢を整える構えだ。
同社は現在、奈良県大和郡山市の奈良事業所で小型ターニングセンタと同時5軸加工機を生産しているが、今後はそれをすべて三重県の伊賀事業所に集約。これにより空く奈良事業所の1万5600平方?bのエリアを全面改修し、16年から稼働している同事業所内のシステムソリューション工場(4200平方m)とあわせて従来比約4倍の敷地をもつシステムソリューション工場として運用する。これにより、奈良事業所内の全エリアで自動化・システム案件に特化した組立・要素部品の生産を実施。同内容の工場としては、工作機械業界で世界最大になるという。
7月1日から本社が置かれる奈良商品開発センタでは、先端技術の開発のほか、京阪神へのアクセスを活かした技術者交流や採用活動を行う。現在本社を置く名古屋市は、同社機の販売サービスを行うグループ会社DMG森精機セールスアンドサービスの本社として活用する。
(2022年4月10日号掲載)