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デンヨー「WELZACK」を背負った同社女性社員

世界初「背負い式溶接機」の実力

 従来の鉛電池からリチウムイオン電池に変わったことで、大幅な軽量化を遂げているバッテリー式溶接機。とはいえ、重量20?`前後のものが多く、誰でも気軽に運べるものではない。
 労働人口がシュリンクする中、溶接機材にも使い手や使う場所を選ばない運用が求められている。こうしたニーズに応えるべく開発されたのが、デンヨーの背負い式バッテリー式溶接機「WELZACK(ウェルザック)」だ。
 溶接機本体に背負い用のベルトがついており、リュック感覚で運用できるのが大きなポイント。本体重量は10?`と、老若男女を問わず現実的に持ち運びが出来る重量とした。最大溶接電流は120アンペア。径3.2?_の溶接棒なら約4本、径2.6?_は8本、径2.0?_なら14本の溶接が可能。溶接点数が多い現場には少し物足りない気もする。
 「電源はHiKOKIの電動工具用18/36マルチボルトバッテリーを3個使用しており、着脱も簡単に行えます。充電したバッテリーがあれば、数の多い作業にも対応できます」(同社)
 溶接電流値は筐体側面のボリュームで自由に調節でき、電流値はデジタル表示される。持ち運び式で懸念されるのが安全面だが、「万が一、溶接棒が固着した場合も赤熱することなく簡単に取り外せます。また無人状態で短絡しても赤熱による事故や溶接機の過熱を極力防ぎます。さらに電撃防止機能もついており、高所や湿度の高い場所でも作業者を電撃事故から守ります」(同社)
 屋外や狭小部分など従来、溶接機の運用が困難だった場所はもちろん、より手軽な感覚で溶接を行える製品と言えよう。
 ちなみに日本物流新聞社X(旧ツイッター)、インスタグラムでウェルザックのショート動画を公開したところ、瞬く間に再生回数が延び、約13万回再生を記録(5月中旬時点)。業界内外からの注目も極めて高いことが窺い知れる。

2024515日号掲載)