それぞれの商流活かし製品PRへ
研磨材メーカーの柳瀬は12月23日、チップソーの製造販売を手がける橋本特殊工業(香川県高松市)と資本提携。同社を完全子会社化した。今後は橋本特殊工業のブランドはそのままに、それぞれの販売網を活用しながら両社ブランドの販売を進める。
1953年設立の橋本特殊工業は「FUJIチップソー」のブランドで知られる超硬合金チップソーメーカー。約70年にわたって「切断」に関する技術を展開してきたノウハウを活かし、チップソーの製造販売や修理を手がけてきた。
金属加工という点では柳瀬と近しい販売ルートを持つが、柳瀬が中小企業ユーザーを得意とするのに対し、橋本特殊工業は大手企業のユーザーを得意としてきたという。「橋本特殊工業は全国的な販売チャンネルがなかったが、今後は柳瀬の商流で商品をPRできる。それぞれの得意ユーザーに互いの商品を薦められる点もメリットが大きい」(柳瀬)。
今後は両社の所有する経営資源やノウハウを結集しながら連携を深め、新たなシナジーを創出。中長期的な目線で企業価値の向上を目指すとしている。
(2022年2月10日号掲載)