58m離れてもワイヤ送給
ダイヘンは、CO2・MAG・MIG溶接用中継フィーダシステム「デジタルらくらくフィーダ」を発売した。重いワイヤ送給装置を動かすことなく、溶接電源から最長で58?b離れた先でも溶接できるようにした。通常の溶接トーチ(最長6m)だけ使用した場合に比べて、作業半径を6倍まで広げられる。
造船、鉄骨、橋梁など、作業範囲が広い大型構造物の生産現場を想定して開発した。ワイヤ送給装置の10分の1(3.8キログラム)まで軽量化することで、移動時の負担軽減と作業効率アップを図っている。本体に方向転換や段差の乗り換えなどを容易にするソリ形状を採用し、フィーダを移動しやすくした。
中間ケーブルの長さは10mと20mをラインアップ。各種ケーブルと組み合わせることで、最大30mまで延長できる。
リモコンパネルは、溶接条件の変更、条件メモリの記憶と読み出しを可能にした。溶接現場から遠く離れた溶接電源やワイヤ送給装置まで戻ることなく、電流・電圧の設定、インチングやエラー表示を確かめられる。送給部にはLED照明を装備。内部を明るく照らすことで、ワイヤの送給確認と交換作業をしやすくした。メーカー希望価格は軟鋼10?b仕様で税抜75万2300円に設定した。
(2020年3月10日号掲載)