ハンドだけでなくツメ交換まで自動化
中村留精密工業は5月20、21の両日、新製品や加工技術を紹介するWeb展示会「Nakamura-Tome Online!」を開き、約200人が視聴した。5月20~22日に開催予定だったMEX金沢に合わせて展示会場から中継して出展機を紹介する予定だったが、同展の中止を受けて出品予定機をショールームに集めてライブ配信した。
少ロットでも生産を自動化したいというユーザーの要望に応え、スピード/スペース/フレキシビリティの3つの観点から自動化を提案した。ミーリング機能を標準搭載した対向2スピンドルの複合加工機WY-150には新製品の「コンパクトローダーロボット」を付けて実演。このローダーロボットは搭載しても機械高さが変わらない省スペースを重視した。ツメ交換用ハンドなどにハンド交換できるうえ、ツメ交換も自動化できるので夜間の無人運転に向く。ティーチングは容易で、「あらかじめ作成されたプログラムを実行するだけ。ガントリーローダーのようなポイントティーチングで動かせる」と言う。
加工技術として見せた「揺動切削」は周期的に刃物を振動して空振りさせる。切粉を短く分断することでワークに絡むのを防止。送りの自動調整でサイクルタイムに変化はなく、テーパー形状にも対応できるという。この機能は現在、7機種に対応。
これまでのWeb展同様、視聴者には両日でやりとりのあった質問・回答をQ&A集としてメール配信する。
(2021年5月30日号掲載)