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オーエスジー、株主総会で欧米の航空機産業に期待

投稿日時
2024/03/11 18:00
更新日時
2024/03/11 18:00

オーエスジー(株)

石川則男会長(左)と大沢伸朗社長

新体制で企業体質強化

 オーエスジーは2月中旬、第111回定時株主総会を豊橋市内のホテルで開催。石川則男会長と大沢伸朗社長が、株主とマスコミに向け業況を説明した。
 202311月期の売上高は1477億円300万円(前期比3.6%増)、営業利益は198億円(前期比9.6%減)と欧米の牽引により過去最高の売上高を達成した一方、中華圏の停滞が続き減益となった。経済活動の正常化に伴って景気は緩やかに持ち直し傾向となったが内需は力強さに欠けた。北米は個人消費や設備投資が堅調を維持。欧州は昨年並みに推移し、航空機関連で回復傾向が顕著となった。厳しい状況の中国は業種によって回復の兆しが見られ、その他アジア諸国は国により強弱のある結果となった。
 同社を取り巻く環境について大沢社長は「世界的にEV需要に対する一服感が生まれ、キャビズム(深い溝)に差し掛かっている。補助金停止による減速や寒冷地の充電ステーションといったインフラ環境の課題をどう乗り越えるかがカギ。ハイブリッド車巻き返しの潮流もある。強い回復トレンドにある航空機産業は、欧米を中心として獲得に向け積極的に取り組む」と話した。
 直近の動向については「事業効率を高め利益につなげるためには、工場・設備だけでなく人的リソースをどう活かすかが重要。昨年12月にリソースマネジメントセンターという経営資源の人やモノ、資金、時間、情報の分配を効率的に管理する組織を再編した。また、昨年8月に切削工具メーカーで世界初のグリーンボンドを発行した。調達資金は省エネ、環境を重視した生産体制を目指す大池工場リニューアルに充てる」と説明した。

2024310日号掲載)