小型複雑形状ワークの高速・微細加工に対応
DMG森精機は6月27日、小型の複雑形状ワークの加工に対応する複合加工機「NTX500」を発表した。
自動車や産業機械、医療用機器において需要が増えつつある小型の高品位ワークに特化。コンパクトでありながら高い制御性で正確な加工が可能な主軸の搭載などにより、省スペース化と精度の向上を両立した。幅3480?_メートル×奥行2060?_メートルのサイズは同社の複合加工機「NTXシリーズ」最小で、従来機種から体積を約40%削減した。工場のスペースに制約があり複合加工機の導入が難しかった顧客も導入しやすい。
全長250?_メートルのターンミル主軸「compactMASTER40│250」は「クラス最小」(同社)サイズでありながら高出力で、最高回転速度を毎分4万2000回転まで上げることが可能。小径穴をさらに精度よく加工できる。90度回転したターンミル主軸が左右主軸の間にある場合でも、第2刃物台との干渉がないため同時加工ができる。
第2刃物台では、クラス最速の最高回転速度毎分1万2000回転のミーリング主軸を標準搭載しており、±30?_メートルのY軸ストロークをオプション追加することでターンミル主軸と第2刃物台による上下同時加工も可能だ。工具マガジンは最大114本の工具を収納でき、手袋をつけたまま操作できる操作パネルにより、工具の段取り時間を大幅に削減する。
多品種ワークの脱着や搬送、バリ取りに対応する機内走行式ロボットシステム「IMTR」を組み込むことで自動化への対応もできる。
価格は3770万円(税抜き)からで、年間240台の販売を見込む。
(2022年7月25日号掲載)