ホース長60m、車載しながら作業も
厚地鉄工が新発売したバキュームブラストACV?0ERは4?d車に発電機などと一緒に積み込めるコンパクトサイズでありながら、60mのバキュームホースの長さを実現した。同サイズの既存機ではホースの長さは20~40mほどだが吸引力の高いルーツブロワを搭載することで可能にした。
タンクの容量は多少小さくとも据え置き型よりトラックに積めるコンパクトタイプの需要が昨今高まっていたが、20mのホース長では取り回しに不便が生じていた。「60mあればトラックに積んだまま降ろさずにホースを伸ばし作業し、ホースだけ引き込んで移動も可能だ。また距離が長い橋梁での作業などにも向く」(厚地徹三社長)とする。
他にも、2次サイクロンを採用し1次サイクロンで研磨材を回収し、粉塵は集塵機で捕集する前に、2次サイクロンである程度落とすことでフィルターの目詰まりを防ぐ。フィルターに負荷がかかりやすいコンクリートに対しても使用できる。
「溶射の下地処理ではブラストの表面粗さでRZ50などの粗さが求められる。研削材は何度も繰り返し使用すると砕けて粗さが出なくなるが、細かくなったものを集塵するので常に一定の粗さを保てる」(厚地幸次常務)と2サイクロン式の集塵技術に自信を見せ「ルーツブロアは音がうるさいが消音機を実装し静かなのも特徴だ」(同)と話した。
(2023年10月10日号掲載)