26年に米市場売上100億へ
ダイヘンは9月30日、米国のロボットSIerのForce Design,Inc.(オハイオ州トロイ・フォースデザイン社)を完全子会社化すると発表、10月10日に株式譲渡を実行した。買収額は非公表。
「米国におけるロボットシステム提案力の強化と標準ロボットセルパッケージの充実を図り、23年の売上高50億円から、現中計最終年度の2026年に売上高100億円達成を目指す」(FAロボット事業部・門田晋典企画部長)。
同社は米国に1979年に現地法人DAIHEN,Inc.を設立、今後の事業拡大のために溶接治具やハンドリング用途での高い技術力とシステム提案力を持つフォースデザイン社を買収した。自動車や輸送機器など大手顧客のニーズに応えるカスタムシステム対応力を高めるとともに、中小顧客向け標準ロボットセルパッケージの販売拡大につなげる。
また、自動車産業の集積地であるアメリカ中西部(ミシガン、オハイオ、インディアナ州など)で接点のなかった米系自動車関連企業を始めとする顧客への販売機会の獲得も狙う。
フォースデザイン社の工場活用により標準ロボットセルパッケージの生産補完や、分業が可能になり生産能力が大幅に向上する。
FAロボット事業部長の神品泰宏執行役員は「アーク溶接以外の用途での産業ロボットシェア拡大を目指す上でSIerとの協業は不可欠。M&Aにより海外での体制をより強固に構築する。今回の買収はその一歩目。さらに2社目、3社目のSIerのグループ化を進めていく」と意欲を語った。
(日本物流新聞10月10日号掲載)