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ライフテック、フィット工法に熱視線

投稿日時
2025/10/30 09:00
更新日時
2025/10/30 09:00
キューポラでのフィット工法の施工例

熱源を覆い遮断

ライフテック(岐阜県)が開発した「サーモバリア」の「フィット工法」が、工場や製造現場の暑さ対策と省エネを両立させるソリューションとして注目を集めている。

サーモバリアは、屋根に密着させる『スカイ工法』が有名で、CO2排出ゼロの暑さ寒さ対策としてすでに多くの実績を持つ。「フィット工法」は、このサーモバリアを熱源となる乾燥炉や機械設備に合わせて立体的に縫製加工し、まるでテントのように熱源そのものを覆い遮断。室内に放出される熱を大幅にカットする技術だ。

両面にアルミ箔を施した不燃シートを使用する特許工法で特に、高温の熱源を持つ現場での効果は大きい。鉄を溶かすキューポラ(溶解炉)は、鉄の温度が1500℃以上に達し、作業者はその真横に立って作業するため、夏場は汗が蒸発するほどの過酷な環境となる。

■溶解炉表面25℃に低下

ある施工例ではキューポラの表面温度は約200℃だったが、フィット工法により、表面温度は約25℃まで低下した。

遮熱効果だけでなく「着脱が可能」という柔軟性がユーザーに評価されている。熱源に直接貼り付けないので、熱が籠ることでの機械や炉への予期せぬ悪影響がないだけでなく「冬場には外せる」点が作業者に喜ばれている。寒い季節には炉や機械からの廃熱を工場のストーブ代わりに利用している現場もあり、季節や用途に応じて熱源の利用方法を選択できる点が、導入企業にとってメリットとなっている。

(日本物流新聞2025年10月25日号掲載)