剛性高め空間精度15ミクロン達成
DMG森精機は12月20日、大型横形マシニングセンタ「NHX 10000 μPrecision」を開発したと発表した。機械本体の土台となるベッド剛性を高めるとともに、3点支持構造とすることで、大型ワークの加工精度を安定化。高剛性と空間精度15ミクロン以下の高い精度を兼ね備える。
機械ストローク時の自重による変形の影響を解析し、機械案内面を高精度に加工。摺り合わせによる最終仕上げにより空間精度15ミクロン以下を達成する。また、フルストローク(X軸:1700?_メートル、Y軸:1400?_メートル、Z軸:1510?_メートル)での真直度精度6ミクロン以下を保証。重力軸であるY軸送り軸専用の冷却装置を追加し、熱源となる機器を機械本体から切り離すことで熱変位を抑制する。
主軸やワークへの接近性が良く、治具の調整など段取り替え作業を容易に行える。微細なスラッジを高性能サイクロンフィルタで効率よく回収する「ゼロスラッジクーラントタンク」を標準装備し、タンク清掃作業を大幅に削減する。
パレットプールシステム(CPP/LPP)などの自動化システムと組み合わせることでさらに生産性を高めることも可能。
「子会社であるスイスのDIXI MACHINES社の技術を用い、ドイツ・日本で熟成を重ね、高精度な大型工作機械の開発に成功した。高精度化が進む建設機械や航空機、金型、自動車、エネルギー産業などに向く機械となっている」(同社)
(2023年1月10日号掲載)