台湾、シンガポールにサービス拡大
THK(寺町彰博社長)は製造業向けIoTサービス「OMNIedge(オムニエッジ)」のグローバルSIM対応地域に台湾とシンガポールを追加した。
オムニエッジは、通信網を使ってLMガイド、ボールねじ、アクチュエータといった直動部品の状態を数値化し、予兆検知を実現するサービス。これまで日本をはじめ、アメリカ、中国、タイ、インドネシアの海外4カ国に展開してきた。これに加えて半導体や電子デバイス関連の工場も多い台湾とシンガポールをグローバルSIM対応地域に加えた。
「現在オムニエッジを導入いただいているお客様は、日本に本社機能を置き、なおかつ海外にも工場を構える自動車部品、食品、素材メーカーが大部分を占めている。このようなお客様は共通して、国内工場はもちろん、日本本社に居ながらにして自社の海外工場でも状態診断、予兆検知を行えることに導入メリットを示されている」(同社)
また、海外でも日本と同様の生産ラインが稼働しているユーザーが、日本に居ながらにして海外での設備保全環境を日本と同レベルまで引き上げたいというニーズも多く、海外の通信網を使ってオムニエッジを利用できるグローバルSIMの対応地域を拡大している。
特に今回の台湾とシンガポールの追加は、「半導体の世界的な供給不足で製造ラインをフル稼働している中、万が一に備え、自社の海外工場または装置を納めている工場で日本国内と同様にIoTプラットフォームを使って部品の見える化を促進させたい、とお考えのお客様にぜひご利用いただきたい」(同社)。
今後は、日系企業が工場を有する国々(中南米、インド、東南アジア諸国など)へと順次、サービス範囲を拡大していくという。
(2021年11月25日号掲載)