埼玉で発表、4月に発売
三井精機工業は1月30、31の両日、さいたま市の大宮ソニックシティでコンプレッサーの新製品発表会「MTF2023大宮」を開いた。コロナ禍を受け来場者を午前・午後の登録制とし、2日間で300人超が訪れた。
展示したオイルフリースクロールコンプレッサー「D-escal」(出力3.7?`ワット)は同社初となる水・油を用いないドライ方式。2年前に参考品として見せたもので、満を持して今年4月に定価135万円(税別)で発売する。吐出し空気量は毎分430?gとこのクラスではトップクラス。通常は機械背面と壁の間に600?_ほど間隔をあける必要があるが、背面吸込みがなく壁ピタ設置が可能で、正面からメンテナンスがしやすい。同社は「完全オイルフリーなので食品や医療分野に向く。オイルフリー3.7?`ワットの国内市場で20%のシェアを狙う」(佐賀良宏治営業本部長)と意気込む。吐出し空気量がもっと必要なユーザーに対しては、圧縮機を積み重ねて増設できるものを来年の展示会で披露する運びにある。
会場では吐出量を現行機より3.2%アップしオイルの充填量は15%カットしたオイル式コンプレッサー「Z375/6AX2-R」や水潤滑システム「i-Cycle」(60?gタンク搭載)も紹介した。i-Cycleは水を循環させることで水道配管を利用できない環境でも水潤滑式コンプレッサーを使用できる。水道配管を引くよりも初期費用を抑えられ、水道代の削減にもつながる。市場想定価格28万円で4月発売予定。
これら新製品は2月28日・3月1日に大阪で開かれるMTFでも紹介する。
水潤滑システム「i-Cycle」
(2023年2月25日号掲載