芯出し省力化、MECTで実演
OKKは、ワークの芯出し作業の省力化が可能な機能「3Dマイスター」の提案を強化する。「メカトロテックジャパン2021」で実演し、機内カメラで撮影したワークの形状を3Dモデルにデータ化する流れを繰り返し見せた。
3Dマイスターは立形マシニングセンタ「VMシリーズ」などに対応する機能として、今年5月に発表した。機械座標系との紐づけで位置や寸法データを持たせることで、タッチセンサシステムとの連動から芯出しに必要な自動計測プログラムの実行まで可能にしたのが特長だ。
主軸横に、TOF(Time Of Flight)カメラを設置。Z軸原点位置で撮影することから、「対象物に接近する必要がない」という。撮影したデータは3Dモデルに自動変換され、タブレット端末上で確認可能。画面左側に通常カメラモードでの撮影画像、右側にモデリング形状が表示される。
撮影するおおよその位置を事前に設定することで、より正確なモデリングが可能に。連続撮影を指定すれば、さらに精度の向上を図れる。
計測パターンをイラストで確認して指定できるようにしたことで、計測プログラムの選択を容易にした。計測位置の指定では、モデリングで得られたおおよその寸法を表示。ワーク座標系、シフト量の設定なども指定できる。
設定した内容は「設定内容が記載されたカード」として一括して機械に送信する。送信するまで何度でも設定内容の変更・確認が可能だ。手動モードでの機械操作、NC画面での数値設定なども不要。OKKは、オペレータ作業の標準化、マニュアル化の推進、ワーク違いによる作業ミス防止の機能としても提案する考えだ。
(2021年11月10日号掲載)