ダッソー・システムズ、3DEXで構内物流最適化
- 投稿日時
- 2022/06/06 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:18
仏大手自動車部品メーカー
ダッソー・システムズは製造業向けプラットフォーム「3Dエクスペリエンス(3DEX)」を採用した仏自動車部品メーカー・フォルシアがAGVによる構内部品物流の最適化に取り組むなど導入範囲を拡大していると発表した。
フォルシアはダッソー・システムズの3DEXを基盤とする「オン・ターゲット・ビークル・ローンチ」を採用し、受注生産製品の組立てラインの物流シナリオ最適化と検証。作業環境におけるAGVの経路やリソースの可用性、組立における制約や変動性の検討、ラインバランシングや流れについて、実際の生産を開始する前に、一元化されたバーチャルツイン・エクスペリエンスを使って工程のシミュレーションを行っている。
フォルシアは3DEXの導入によって、これまでに製品、工程、工場全体の完全なデジタルデータの連続性を確保し、工場設備の同期化、サプライヤーの最適管理、工場の配置面積の縮小、サイクル期間の短縮、エネルギー効率の改善を実現している。
フォルシアグループのパトリック・ブリオンMEディレクターは「当社は2025年までにカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げ、まずは工場におけるエネルギー消費の15%削減に着手している。実現には新製品・工程のサイマルテニアス・エンジニアリングと物流プロセスにおける廃棄物削減が必要となる。そこで3DEXを活用しAGVの経路を最適化、生産パフォーマンスを改善している」と述べている。
ダッソー・システムズのローレン・モンタナリ自動車・輸送機械・モビリティ業界担当バイスプレジデントは「サプライヤーは新製品導入、新しいプログラムの展開、生産工程の合理化を、いずれも短期間で、かつサステナブルな方法で実行する必要がある。その点でAGVの有効活用は競争優位性を高める重要な役割を果たす。当社3DEXはフォルシアのようなサプライヤーの既存工場における物流改善や、効率化に向けた将来計画の策定を可能にする」と語っている。
(2022年5月25日号掲載)