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阿南高専、低価格のフェムト秒レーザー加工機開発へ

投稿日時
2024/11/19 18:00
更新日時
2024/11/19 18:00
開発中のフェムト秒レーザー加工機で模様を刻んだガラス板(10月10・11日に東京・大田区で開かれたおおた研究・開発フェアで)

 熱影響が少なく多様なワークの微細加工に向くフェムト秒レーザー加工機に注目が集まっている。近年、複数の工作機械メーカーが製品化した。ただ、価格は1億円以上と高価なため限られたユーザー向け製品にとどまっている。そこで阿南工業高等専門学校(徳島県阿南市)は昨年から内閣府の助成を受け、価格を抑えた加工機を世に送り出そうとしている。
 同校は米COHERENTやリトアニアLightconversionなどの発振器を調達し、5千万~7千万円のフェムト秒レーザー加工機を開発中だ。成功すれば販社を設立する予定で、「高専発ベンチャーを2025年度に設立したい。実際に販売するようになればメンテナンスできる企業のサポートも必要で、(候補となる企業に)技術指導も実施している」(産学連携高度レーザー基盤研究部門の尾﨑貴弥副部門長)と言う。用途としては半導体・医療機器分野の熱を加えたくないセラミックや超硬合金の部品加工を想定する。

(日本物流新聞1110日号掲載)