前半足踏みも秋口には回復期待
三菱マテリアルは5月18日、2023年度「北海道・東北・上信越ブロック関東ブロック合同DIAEDGE特約店会」を都内のホテルで開いた。特約店・代理店から82人が現地に足を運んだ。登壇した同社・執行役常務加工事業カンパニープレジデントの小原和生氏は4年ぶりのフル参加となったことに感謝を述べるともに、23年度の売上をコロナ前19年度比で120%を目指すとの計画を発表。「昨年末ごろから苦しい状況が続いているが、過去20年間のデータを見たところ、11カ月以上後退局面が続くことはなかった。秋頃には回復するとみている」と説明。21年から生産が追いついていない状況についても、年末ごろには解消できるとみる。
年間売上高上位店を表彰する「パートナーオブザイヤー賞」など4項目に関する表彰式を執り行った加工事業カンパニー営業本部本部長の金子善昭氏は「メーカーの原点として、技術PRし注文いただいたものを納めることのできるメーカーは生き残っていけると確信している。特約店と代理店、当社の三位一体で取り組んでいきたい」と述べた。続けて、国内営業方針を説明した国内営業部部長の木田喜久氏は「従来の注力分野に加えて、小物・精密部品分野にも力を入れる」と述べ、23年度にはポジインサートやステッキィツインなどを合わせて3000型番ほどまでに拡大すると伝えた。このほかにも、昨年から取り組む搭載工具の受注強化や、独自コーティング技術により高い耐摩耗性を持つ超硬材種「MV1000」シリーズに4月から追加した断続加工やステンレス鋼加工に向く「MV1030」なども紹介した。
(2023年6月10日号掲載)